河原を犬のポンタと散歩していると、モグラがいた。
地上で、居心地悪そうにしている。
川が増水して、コンクリート製の護岸まで水が上がっていた。
川と護岸の間にいたのか、上流から流されてきたのか。
握りこぶしほどの大きさで、羨ましいくらいフサフサの毛が生えている。
ぬいぐるみのような体から、ピンク色の手と鼻が出ている。
手は外側を向き、土を掘る気に満ちあふれている。
しかし、増水していては、適当な場所がない。
不安そうに、鼻をヒクヒクさせている。
よく見えない目の代わりに、この鼻がセンサーのような役割をしているそうだ。
頭上からトンビに襲われないように、祈りながらお別れ。
目が見えなくて、頭上の敵を察知できるのだろうか?
野生動物を捕まえると、こちらも捕まってしまうようで。
芸能人が保護していたスズメもダメだと、話題になっていた。
マムシのようなヘビも、流されてきたようで……